インテリジェントアレー「撰壇塾」 松本零士講演会
心の中の創造力を磨け 〜コンテンツ発想力の原点〜
場所:大阪府大阪市 宝塚造形芸術大学 梅田キャンパス
開催日:2005年6月30日
主催: 財団法人関西生産性本部・社団法人関西経済連合会
■ビジネス向け講習会に松本零士先生が登場!
会社で案内された「インテリジェントアレー撰壇塾」のチラシを見ていると、松本零士先生の名前が入っているではないか! 迷わずチケットを購入して万全の態勢で臨むことにした。当初は6月28日の予定だったが、先生の予定により30日に変更になっていた。日程的にはノープロブレムだ。しかし、当日は体調的に最悪だった。長引いていた風邪が最高潮を迎えていた。
開講は18時半だったが、早めに行きたかったのと、フラフラだったこともあり17時半過ぎに着いてしまった。開場時間まで少し待ち、1番乗りで座席に着いた。かなりヘロヘロであった。。。
■いつもの調子でストーリーを展開する松本零士先生
定刻通りに松本零士先生が登場。初めから独自の話に入って行く。今回はビジネス向けということもあり、「心の中の創造力を磨け」という講演タイトルであったこともあり、少しいつもと違う話を盛り込んでいた。モノを創造しようとした時は必ず「何のために」という目的がなくては必ず成功することは出来ない。映画作品でも「この一言」を言いたいがために作られているものも多い。創作物には訴える力が大きい。ということを強くおっしゃっていた。「男おいどん」はインキンタムシについて公然と扱った作品。世界初のインキンタムシ物語だといって会場を笑いに包んでいた。
戦艦ヤマトに関する話も興味深かった。子どものころ松本零士先生は明石に住んでいたが、その家に後に入った人がなんと戦艦大和の副艦長だったという。偶然の一致にしては衝撃的な話だ。そのこともあり、「大和」をテーマにした漫画の企画があった時には、正直重圧がすごかったとのこと。「大和」を果たして娯楽映画にしていいのかどうか。志を果たすための試金石ではあったが、未だにあれで良かったのか悩むことがあるという。
もう一つ興味深い話があった。「宇宙戦艦ヤマト」のテレビ放映が失敗に終わり、次の企画をテレビ局に提出したところボツになったという。そのボツになった企画が実はアメリカに流れ、今では誰もが知る人気SF映画の元になってしまったという(もう分かると思うが)。著作権保護について先生は精力的に活動しているが、この時の著作権に対する日本の認識の甘さ、悔しさが背後にあるのかも知れない。
■恒例?の質問と松本零士先生との名刺交換も
今日は時間を大幅に押すことなくほぼ時間通りに話が終わった(笑)。その後は質問タイム。このところ講演会に行くと質問することをステータスにしてしまっている。ただし前述のように今日の体調は最悪。かなり朦朧とした状態になっていたが、気力を振り絞って質問をした。ビジネス寄りの講義なので、あまり作品のことには触れない質問をしてみた。
まないた: 理科離れが進む現代で、科学や技術の面白さを子どもたちに伝えるためにはどうすれば良いと先生はお考えですか?
先生: 昔はモノがなくて何でも自分で作っていた。望遠鏡であれ、ラジオであれ。自分で考えて作り出すことを子どもたちに伝え、日本の技術力が高いことを誇りに思っていける取り組みを産業界も頑張ってやって行って欲しい。頑張ってください!
松本零士先生は丁寧にも10分近くにわたり熱く答えてくれた。こちらも風邪のためにかなり熱さも上がっていた(笑)。でも熱弁を振るってくれてものすごくうれしかったです。
講演後は名刺交換会も行われた。意識が遠のきつつあったが、名刺交換の場はそんなにないため逃す訳には行かなかった。私がもらったのは「日本宇宙少年団理事長」の名刺(知り合いから零時社の名刺ももらいました)。あまり時間がなかったのだが、名刺にサインを書いていただいた。最後に別れ際、歩きながら日ごろの疑問をぶつけてみた。
まないた: 漂流幹線Terminal Stationというサイトをさせてもらっているのですが、「漂流幹線000」の「000」は何と読めばいいのですか?「スリーゼロ」ですか?「ゼロゼロゼロ」ですか?
先生: うーん。この場合は「ゼロゼロゼロ」だろうね〜。
今日は講演会に来た甲斐がありました。話も聞け、質問もでき、名刺交換もでき、疑問も晴れた!あとは体調さえ万全なら・・・
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